御朱印巡り当日、寺社でどう動く?拝観から御朱印拝受までの流れ【初心者向け】
御朱印巡りに興味をお持ちいただき、ありがとうございます。このサイトでは、御朱印巡りを始めたばかりの方や、これから始めてみたいとお考えの方に向けて、役立つ情報をお届けしています。
御朱印帳や基本的なマナーについて学ばれた後、いざ寺社を訪れる際、「到着してから具体的にどうすれば良いのだろう?」と迷われることがあるかもしれません。
この記事では、寺社に到着してから御朱印をいただくまでの一連の流れと、それぞれの場面での基本的な作法について、初心者の方にも分かりやすくご説明します。当日の流れを把握することで、安心して御朱印巡りを楽しんでいただければ幸いです。
寺社に到着してから御朱印をいただくまでの一連の流れ
寺社に到着し、御朱印をいただくまでの一般的な流れは以下の通りです。
- 鳥居(神社)や山門(寺院)をくぐる
- 手水舎(ちょうずや/てみずや)で身を清める
- 本殿(神社)や本堂(寺院)に参拝する
- 納経所や社務所(御朱印の受付場所)へ向かう
- 御朱印帳を預けて御朱印をいただく
- 寺社を後にする
それぞれのステップについて、詳しく見ていきましょう。
1. 鳥居や山門をくぐる
寺社の入口には、神社の場合は鳥居、寺院の場合は山門や仁王門があります。これらは俗界と神聖な場所を区切る結界と考えられています。
- 鳥居や山門をくぐる前に、軽く一礼をしましょう。
- 参道の真ん中は神様や仏様の通り道と考えられています。鳥居や山門をくぐった後は、できるだけ参道の端を歩くように心がけましょう。
2. 手水舎で身を清める
参道を進むと、手水舎があります。ここで手と口を清めることは、心身を浄めてから神様や仏様にお会いするという大切な作法です。
手水舎での一般的な作法は以下の通りです。
- 右手で柄杓(ひしゃく)を持ち、水を汲んで左手にかけ清めます。
- 柄杓を左手に持ち替えて、右手にかけ清めます。
- 再び柄杓を右手に持ち替えて、左手に水を溜め、口をすすぎます。(柄杓に直接口をつけないように注意しましょう)
- もう一度、左手に水をかけ清めます。
- 最後に、柄杓を立てて持ち、残った水を柄に流して清め、元の場所に伏せて置きます。
地域や寺社によって若干の違いがある場合もありますが、この基本的な流れを覚えておけば問題ありません。
3. 本殿や本堂に参拝する
手水舎で身を清めたら、本殿(神社)や本堂(寺院)へ進み参拝します。
神社の参拝方法
- 賽銭箱の前に立ち、軽く一礼をします。
- お賽銭を静かに入れます。
- 鈴がある場合は鳴らします。(神様を呼び、敬意を表すため)
- 二礼二拍手一礼を行います。
- 深いお辞儀を二回繰り返します。
- 胸の高さで手を合わせ、右手を少し手前に引き、肩幅程度に開いて二回拍手します。
- 拍手の後、手を合わせて祈りを捧げます。(この時、最初の拍手で右手を少し引くのは、神様への尊敬を表すとも言われています)
- 最後に深いお辞儀を一回します。
- 鳥居を出る際に、社殿に向かって一礼をします。
寺院の参拝方法
- 山門をくぐる際に、本堂に向かって一礼します。(仁王像があれば合掌する寺院もあります)
- 手水舎で身を清めます。(神社と同様の作法)
- 常香炉(じょうこうろ)があれば、その煙を浴びて身を清めます。(任意)
- 本堂の前に立ち、軽く一礼します。
- お賽銭を静かに入れます。
- 鰐口(わにぐち)がある場合は鳴らします。(仏様と縁を結ぶため)
- 手を合わせて祈りを捧げます。(神社のような拍手はしません。静かに合掌します。)
- 最後に軽く一礼します。
- 山門を出る際に、本堂に向かって一礼します。
神社と寺院で参拝方法が異なりますので、注意しましょう。
4. 納経所や社務所へ向かう
参拝を終えたら、御朱印をいただける場所へ向かいます。
- 神社: 主に「社務所(しゃむしょ)」または「授与所(じゅよじょ)」と呼ばれる場所でいただけます。本殿の近くや、入口付近にあることが多いです。
- 寺院: 主に「納経所(のうきょうじょ)」または「寺務所(じむしょ)」と呼ばれる場所でいただけます。本堂の近くや、山門を入ってすぐの場所にあることが多いです。
どこでいただけるか分からない場合は、境内の案内図を確認するか、職員の方に尋ねてみましょう。
5. 御朱印帳を預けて御朱印をいただく
御朱印をいただく場所に到着したら、以下のように進めます。
- 御朱印をいただきたい旨を伝えます。「御朱印をお願いいたします」などと丁寧に伝えましょう。
- 御朱印帳を渡します。見開きの場合は、書いてほしいページを開いて渡すとスムーズです。書き置き(事前に書かれた紙の御朱印)を希望する場合はその旨を伝えます。
- 御朱印代(お納め)を渡します。最近は先にお納めするところが増えています。お釣りの無いように準備しておくと丁寧です。
- 書いている間は、周りの方のご迷惑にならないように静かに待ちます。多くの人が待っている場合は、並んで待ちましょう。
- 御朱印帳を受け取る際に、書いていただいた御朱印を確認し、丁寧に一礼して受け取ります。「ありがとうございました」とお礼の言葉を伝えることも大切です。
6. 寺社を後にする
御朱印をいただき終えたら、来た時と同様に参道の端を歩いて進みます。鳥居や山門を出る際に、もう一度寺社に向かって一礼をして感謝の気持ちを表しましょう。
スムーズな御朱印巡りのためのポイント
- 受付時間を確認する: 多くの寺社では御朱印の受付時間が決まっています。事前に公式サイトや案内板で確認しておきましょう。
- 混雑時は焦らない: 参拝者や御朱印を待つ人が多い場合でも、落ち着いて順番を待ちましょう。他の方の迷惑にならないよう配慮が必要です。
- 複数箇所を巡る場合: 効率的なルートを事前に計画することも大切ですが、慌ただしくなりすぎないよう、ゆとりを持ったスケジュールを立てることをお勧めします。移動時間や参拝時間、御朱印をいただく時間などを考慮しましょう。
マナーの再確認
寺社は神聖な場所です。御朱印をいただくことだけが目的ではなく、神様や仏様にご挨拶をする気持ちで訪れることが大切です。
- 境内では静かに過ごしましょう。
- 許可されていない場所での写真撮影はやめましょう。
- 御朱印帳は大切に扱いましょう。バッグに無造作に入れたり、乱暴に扱ったりしないようにしましょう。
まとめ
この記事では、御朱印巡り当日、寺社に到着してから御朱印をいただくまでの具体的な流れについてご説明しました。
鳥居や山門をくぐり、手水舎で身を清め、本殿や本堂に参拝し、そして納経所や社務所で御朱印をいただくという一連の流れを理解することで、初めての御朱印巡りもきっと安心して楽しめるはずです。
それぞれの作法には意味がありますので、それらを意識しながら巡ることで、御朱印巡りがさらに意義深いものになるでしょう。この記事が、皆様の御朱印巡りの一助となれば幸いです。